背景
以前ボトムブランケットを交換した自転車(ママチャリとも呼ばれる部類のシティサイクル)の後輪がギシギシ鳴って気になったので、ホイールを交換しつつ7速化しました。備忘録として取り組んだ内容を記事に残します。
施工対象
イオンバイクのシティサイクル特徴
- タイヤ径: 26インチ
タイヤの側面に書かれています。 - ブレーキ: ローラー
シティサイクルにはバンド(ドラム)、サーボ、ローラーの3種類のブレーキが付いています。
バンドとサーボは互換性がありますがローラーはホイールの種類が異なるので注意が必要です。
注油口があるのがローラーブレーキです。 - スプロケット(後輪に付いている多段のギア): ボスフリー規格
M10のネジが付いているホイールに6段ギアが付いている型です。
M10ネジには大体「ボスフリー」という規格が使われているため、今回用意するホイールとスプロケットも同じボスフリー式にします。
クイックリリース(ナットではなく、レバーで圧をかけて固定する式)のホイールで大体使われているカセットフリーという規格とは異なることに注意します。
シティサイクルにカセットフリーのホイールを付けるのは、交換したタイヤが泥除けに干渉したり、軸の長さが足りなかったりと大変そうなので、今回は大人しくボスフリーにしました。
下記の記事の方はシティサイクルへのカセットフリーのホイールの取り付けに成功しているので、興味があればご覧ください。
#008 世界最速のママチャリ計画『リアホイール交換編 その②』(700C クイックリリース化)
上記の特徴を踏まえて部品を選びます。
使ったもの
材料- 26インチホイール ローラーブレーキ ボスフリー
アサヒサイクルのホイールを利用しました。
記事を書いている時点では同等ですが、発注時はamazonよりモノタロウの方が発送までの日数が短かったのでモノタロウで発注しました。
モノタロウ 後輪 アルミホイール(ボス/ローラーブレーキ用) 26×1-3/8 WOサイズ XBA68
amazon アサヒサイクル アサヒサイクル アルミ26インチ 外装6段用リアホイール(ローラーブレーキ仕様) XBA68 - リムテープ(リムバンド)
26インチ用のポリウレタン製のリムテープを買いましたが、マウンテンバイク向けだったのかシティサイクルのWO26インチのホイールには固くて入れるのに苦労しました。
WO26向けのリムテープの購入をお勧めします。
amazon WO26インチ リムバンド
固くても良いから軽くしたい人向け:
amazon パナレーサー リムテープ Poly-Lite ポリウレタンリムテープ
モノタロウ ポリライトリムテープ 1パック(2本) PL2615 - 7段ボスフリースプロケット
シマノ製の7速のボスフリーのハブです。
amazon シマノ ボスフリー MF-T Z500 7速 14-28T プロテクター付 代替品 (MF-TZ21)
以前はトップギアの歯数が少ないもの(MF-HG37 13-28T)もありましたが、自分が探した範囲では販売終了していました。
シマノ製で無くても良ければ13-28Tがありますが、今回は上記のシマノ製のを買いました。
amazon ENE CICLO(エネ シクロ) ボスフリー BOSS FREE SR-7S-28 7段 13-28T
参考: 「外装6段変速シティサイクルを7段変速化!」の巻(サカモトテクノ・26セレーノ6Sなど) - チェーン
良い機会なのでチェーンも交換しました。
amazon シマノ(SHIMANO) チェーン(8/7/6スピード) CN-HG40 チェーンピン仕様 6/7/8S 116L ICNHG40116I - 7段変速レバー
レバー式の変速機に交換しました。
7速はグリップシフトもありますが、下記のレバー式にしたかったのが7速にした理由です。
amazon シマノ(SHIMANO) シフティングレバー(MTB) SL-M315 ALTUS(アルタス) - バーテープ
ゴムのグリップはベタベタしたり雨の後スポ抜けたりして嫌なのでEVA素材のバーテープを巻きました。
amazon EMPT(イーエムピーティー) EVA ロード用 バーテープ ES-JHT020 クッション EVA製バーテープ ロード ピスト ドロップハンドルバーテープ ※エンドキャップ、エンドテープ付属 (ハイグリップ黒(ブラック)) - ワッシャM10ネジ向け
7速化に伴いギアが6速のときより出っ張るので、ホイールと車体の空間の確保のために挟みます。
amazon トラスコ中山(TRUSCO) 平ワッシャー JIS小形 ステンレス M10 10.5×18×1.5 10本入 少量パック Y814-0010 - チェーンガード(無くても良いです)
元から付いていたものは曲がっていてトップギアが入らなかったので交換しました。
amazon ノグチ(NOGUCHI) 自転車 ディレイラー [ディレイラーガード] シャフト用 転倒時のダメージ軽減ブラック 小
道具
- 15mmレンチ
ホイールの付け外しに使います。
パークツールのトルクレンチとソケットビットセットを利用しました。
amazon TW-6
amazon SBS - 10mmメガネレンチ
ローラーブレーキのワイヤー固定部のナットの保持に利用しました。
ペンチでは固定しづらいので、レンチがあると便利です。
amazon ホーザン(HOZAN) スパナ 8×10mm 車載工具や家庭でのDIYに W-521-2 - プラスのねじ回し(大きさは2番)
ローラーブレーキのワイヤ固定部の付け外しに利用します。
amazon アネックス(ANEX) ドライバーセット マジックコイン付 8本組(+0/+1/+2/-1.8/-2.5/-5/-6/キリ) No.5800 - チェーン工具(チェーンカッター)
チェーンリンクの軸を付け外し、チェーンを切ったり繋げたりします。
amazon シマノ(SHIMANO) 工具 TL-CN28 11スピード対応チェーン工具 6/7/8/9/10/11スピード対応 Y13098500 - 薄いレンチ 14mm
ホイールの玉あたり調整に利用します。
調整しないなら不要です。
ダイソーで売られている薄いレンチでも良いらしいです。
amazon E-tool(イーツール) ハブコーンレンチ 3セット YC-257 - 14mmレンチ または モンキーレンチ
薄いレンチと組み合わせて玉あたり調整に利用します。
調整しないなら不要です。
amazon HY-42 - 六角レンチ
ブレーキレバーと変速機の付け外しに利用します。
amazon BESTU 六角棒レンチ セット 折りたたみ式 ボールポイント L型レンチ ナイフ式 六角棒レンチセット1.5/2/2.5/3/4/5/6/8mm 8本組 ロング 精密 レンチセット 8in1 - タイヤレバー
タイヤの付け外しに利用します。
amazon 【正規品】 シュワルベ(SCHWALBE) タイヤレバー(3本セット) 新モデル - 針金
リムテープの位置調整に利用します。
ケーブルを束ねていた被覆付きの針金を利用しました。
WO26向けのリムテープを買えば、針金がなくても位置調整は容易だと思います。 - ローラーブレーキ用グリス
ホイール交換のついでに注油しました。
注油口はブレーキの側面にあるので、車体からホイールを外さなくても注油可能です。
amazon シマノ(SHIMANO) ルブリカント ローラーブレーキグリス 100g チューブタイプ SG-7R50 SG-7R46 SG-7R45 SG-7R42 SG-7R41 SG-4R41 etc. Y04120400 - 空気入れ
ホイール交換後にタイヤに空気を入れました。 - ワイヤカッター
変速機付け外しで利用します。
ワイヤーの切断はニッパーでは刃が立たずに難儀するので、あると便利です。
amazon ホーザン(HOZAN) ワイヤーカッター ステンレスワイヤー対応 編み込みワイヤーをばらけさせずにきれいにカットできます N-16 - ペンチかニッパー
シフトワイヤー設置後のキャップの圧着に利用します。
ホイールの玉あたり調整
モノタロウの商品ページで「玉あたり(玉押し)がきつい」というレビューがある通り、箱から出した状態では回すと「ゴゴゴ」と抵抗高めだったので、動きが良くてガタつかない位置に緩めて固定しました。取り付け工程
後輪を交換します。新品ホイールへのスプロケット取り付けは、正ねじ回しで難なく行えます。
針金を間に通してリムテープを浮かせて位置を調整します。
固くて難儀でした。
後輪を外します。
ローラーブレーキを固定しているナットを外し、ローラーブレーキを取り外します。
古いホイールに付いているタイヤを新しいホイールに付け替えます。
ローラーブレーキに専用グリスを注入します。
新しいホイールにローラーブレーキを取り付け、ナットを軽く締めます。
チェーンを交換します。
リンク数は付いていたものと同じ数にしました。
リンク数を同じにしても、規格が合ってないのか新しい方が長かったです。(どうして…)
新しい方が長いというのは良くないですが、とりあえずこれを付けます。
6速のホイールに7速のスプロケットを取り付けているためか、そのまま取り付けるとトップギアに入れた際に車体と干渉します。
そのため、M10の1mm厚の座金(ワッシャ)を2枚挟んで空間を確保しました。
後輪を交換できたので、次はハンドルに7速の変速機を取り付けます。
グリップを剥きます。
ゴム製のグリップが付いている場合は、マイナスドライバーで隙間を作って水を垂らして回すと外れやすいです。
変速機とブレーキレバーを外します。
古い変速機のワイヤを切断して取り外し、今回取り付ける変速機から出ているワイヤをアウターワイヤに通して変速機に取り付け、適当な長さに切断してキャップを付けます。
6速のシフトレバー、1年半ありがとう。
先月自転車置き場で自転車が倒れて横の自転車と変な具合に絡まってこのレバーが破損したのが、今回の7速化を決めた理由の1つです。
新しいシフトレバーを取り付けます。
ブレーキレバーも取り付けます。
グリップテープを巻きます。
スプロケットに合わせて変速機の調節(シフトワイヤー張りや変速機の後側にあるネジで上下の加減調整)をしたら、7速自転車完成です。
何日か乗って調整した結果、短い変速のレバーを人差し指でギリギリ引ける位置にブレーキレバーから変速機を離して固定すると具合が良かったです。
余談: ボスフリーのホイールからスプロケットを外すのは、固着していると無理な可能性あり
今回は不要でしたが、モンキーレンチなどと組み合わせて使うボスフリーのスプロケットを外す道具があります。amazon SUPER B(スーパービー) ボスフリー抜き 1045
これを使って取り外したホイールとスプロケットを分離させようとしましたが、固着しているのか大きめのモンキーレンチで踏みつけても取れませんでした。
長年(今回の自転車は譲り受けてから約5年)乗った自転車を7速化する場合はスプロケットが固着して外れない可能性があるため、本記事のようにホイールの新調が必要かもしれません。
下記記事では怪我されながらも頑張って外せています。
ボスフリーの外し方
おわり
ギシギシ鳴っていた後輪を交換したことで滑らかに回転し、合わせて7速のスプロケットと変速機を取り付けて加速と減速の両方がレバー操作の変速機で小気味よく変速可能になりました。古いホイールに付いていた6速のスプロケットは工具を使っても自分が試した範囲では外せなかったので、ホイールとスプロケットを両方同時に交換する方針にしていて良かったです。
この後変速機やクランクを105化したので、良ければこちらもご覧ください。
シティサイクルのディレーラを105化
シティサイクルに105のクランクを付ける
参考
#008 世界最速のママチャリ計画『リアホイール交換編 その②』(700C クイックリリース化)「外装6段変速シティサイクルを7段変速化!」の巻(サカモトテクノ・26セレーノ6Sなど)
ボスフリーの外し方
0 件のコメント :
コメントを投稿