背景
以前105のディレーラを付けた自転車のチェーンリング(クランクのギア)を観察すると軸がぶれていたので、ディレーラと同様にクランクも105にしてみました。部品と工具と工程を記事に残します。
使ったもの
部品- 105 RC-R7000 クランクギアなし 160mm
R7000はクランクをギアなしで売っているので、シングルギアを載せるためにそれを買いました。
(最新の105のR7100はギアなしでの販売が無さそうです。)
また、R7000から展開が始まった長さ160mmを買いました。
なお、ロードレーサー用のクランクをチェーンカバー付きのシティサイクルに適用すると幅が足りなくなるので、クランク長160mmが良いなどの制約が無いのならマウンテンバイク用のクランクの適用をお勧めします。
Yahooショッピング SHIMANO シマノ FC-R7000 ギアなし クランクセット チェーンリングボルト付属 ブラック 105 R7000
参考:
【WOLFTOOTH】ナローワイドチェーンリングで105クランクをシングル化⁈
ご納車時にクランク長の適正化をご提案致しました。 - Wolf Tooth 46T チェーンリング シマノ4ボルト
厚いギアの歯と薄いギアの歯が交互になってチェーンが外れづらくなっているナローワイドチェーンリングを利用しました。
歯数はシティサイクルに付いているチェーンリングと同じ46Tにしました。
注意点として、4つの穴で固定するチェーンリングは「シマノ4ボルト」と「シマノGRX」の2種類があり、R7000のクランクと組み合わせる場合は「シマノ4ボルト」を使います。
なお、これを使っていても強い衝撃を受けると場合によってはチェーンが外れるので、外れずらさは絶対的ではないです。
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FC-R7000にはボルトが付いていますがナットが付いておらずシマノ純正のチェーンリングでなければ付けれないので、別途ボルトの購入が必要です。
必要なのは4本ですが5本セットで売られているボルトと穴の大きさは一緒なので、シングルギア用の5本セットを使えます。
amazon LANODO 自転車 チェーンリング ボルト シングル M8x6mm, or ダブル M8x8.5mm
FC-R7000の形状に似せてナットを削ったものもあります。(価格は汎用形状の4倍前後です。)
購入したところ固定はできましたが、チェーンリングが想定より厚かったようで1mmほど出っ張りました。(記事の工程解説で画像を共有します。)
amazon Shimano FC-9000 r7000 r8000 r9100 r9200 fc-5800用のシングルチェーンリングボルト装飾ナット合金 - ホローテック2 ボトムブランケット
今回は70mmのフレームにチェーンカバーを挟んでボトムブランケット(以後BB)を取り付けるので、68mm幅のロードレーサー用ではなく、60~73mm対応のマウンテンバイク用を使いました。
なお、シマノのBBにはロードレーサーのイタリヤ仕様向けの70mm幅の商品がありますが、イタリア向けのネジの規格(両方正ねじのM36。一方38mm幅は片方逆ネジのBC1.37。)はシティサイクルには基本付けれないので買ってはいけません。
amazon シマノ(SHIMANO) SM-BB93 BSA MTB用 68/73mm ISMBB93B
参考: ママチャリにホローテックBBをポン付け(ハンガ70mm) - ペダル
凹凸が少なくて踏みやすそうなのを選びました。
ミカシマ(MKS) ペダル 日本製 グラファイトXX [GRAFIGHT-XX] 9/16芯 左右セット
工具
元から付いているカップアンドコーンかスクエアタイプのクランクBBを外すのは、下記の記事を参考にして工具を揃えてください。
シティサイクルのボトムブランケットを交換
上記の記事のトルクレンチと組み合わせてホローテック2のBBを取り付ける工具をこの記事では紹介します。
- BBT-19
トルクレンチと組み合わせて44mm16ノッチのBBを回す道具です。
自分が保有しているのはBBT-19ですが現行品はBBT19.2です。
レビューによると現行品はシマノのアダプタと組み合わせると固いらしいので、対応する径に幅があるアルミのBBT-69.4の方が良いかもしれません。
amazon PARKTOOL(パークツール) ボトムブラケットツール 16ノッチ 外径44mmφ 高強度クロモリ鋼 BBT-19.2
PARKTOOL(パークツール) ボトムブラケットツール 適応BB外径:42.7/44~45mm ノッチ数:16 本体素材はBBカップに対して傷を付けにくいアルミ製 CNC加工により高精度に仕上げられたエクスターナルBB用ツール BBT-69.4 - TL-FC24
現行のDuraaceとXTRのBBは径が細くなっているためアダプタを挟んで回します。
なお、現行のultegraや105用のBBを使う場合は径が異なるため別のアダプタ(TL-FC25)が必要なので、取り付けるBBに合うアダプタを選んでください。
シマノ(SHIMANO) 工具 TL-FC24 ボトムブラケットアダプター工具 Y13009240 - TL-FC16
ホローテック2のクランクを取り付けたあとの蓋を閉じるための工具です。
シマノ(SHIMANO) 工具 TL-FC16 Hollowtech II クランクアーム工具 Y13009220
工程
マウンテンバイクのディレーラの説明書を参考にしつつクランクにチェーンリングを取り付けます。クランクボルトはシングル用なら汎用の丸いのでもFC-R7000専用形状のでも良いです。
下の写真は汎用の丸いナットのクランクボルトで締めた様子です。
説明書によると締め付けトルクは8~10NMです。
FC-R7000用に型どられたナットも試します。
このナットはクランクの内側からネジを回します。
付きました。
遠目に見るとそれなりに一体感はあります。
近づいて見るとクランクよりもナットが1mmほど出っ張っています。
Wolf Toothのシングルクランクの厚みがナットの想定より厚いようです。
使用には問題ないと思うので、これを使います。
今回のクランクは160mmを使いたかったのでFC-R7000の新品を購入しました。
165mm以上で良いなら、BB幅が長いマウンテンバイク用のクランクの購入をおすすめします。
ホローテック2のクランクとBBを取り付けるために、フレームから既存のクランクとBBを取り外します。
今回取り付けるBBです。
2.5mmのスペーサが3枚付属しています。
ホローテック2の取り付け工具にアダプタを取り付けて回します。
フレームのBB幅は約70mm、チェーンカバーの保持具の厚みは約1mmです。
説明書によると、2.5mm厚のスペーサを挟んで合計で75.5mm幅にする仕様です。
説明書に従うならフレームとチェーンカバー合計で71mmなのでスペーサを2枚入れたら良さそうですが、2枚入れるとロードレーサーのホローテック2だと飛び出しの長さが心配になるので、今回は説明を無視してスペーサ1枚にします。
グリスを塗ってBBに嵌めて右側を締めます。
説明書によると締め付けトルクは30~50NMです。
反対側はスペーサ無しで締めます。
スペーサ1枚ならホローテッククランクの棒がの出っ張りが許せる長さになります。
スペーサ2枚だと心配になる出っ張りの長さになります。
そのため、今回はスペーサ1枚にしました。
なお、スペーサ無しでBBを固定すると、内部の出っ張っている部分が割れます。
スペーサが1枚でも割れているかもしれませんが、無いよりは良いと思うので1枚のまま推めます。
(どちらにせよ割れるならスペーサ無しにしてクランクの出っ張り長さを稼ぐ方が良い気もしますが、今回はこれで進みます。)
スペーサを1枚抜いていますが、クランクのロックピンが穴の位置と合わないため入りません。
(スペーサが無いと入ります。)
これはボルトが緩んでしまった場合にクランクの外れを防ぐ樹脂製の爪なので、ボルトが閉まっていれば問題ないとして入らないまま先に進みます。
クランクの表と裏のボルトを交互に締めます。
説明書によると締め付けトルクは12~14NMです。
蓋をします。
蓋は専用工具で回します。
チェーンをクランクボルトに取り付ける際は、厚い歯に隙間が大きいリンクが来るように取り付けます。
ペダルを付けたら完成です。
余談: イタリア車用70mm幅ロードレーサー用BBはネジ形状が異なる
今回取り付ける対象のフレームが70mm幅だったのでロードレーサー用の70mm幅BBを買ってみましたが、ネジ形状と向きが異なり付きませんでした。目視で逆ネジでないと分かったので、amazonで返品しました。
70mm幅BC1.37規格のロードレーサー用BBが欲しいです。
おわり
スペーサを挟まずBBを取り付けたら内部が割れたり、スペーサを1枚挟むとクランクのロックピンが入らなかったり、ロード用70mmのBBを買ったらネジの規格が違って入らなかったりしましたが、何とかFC-R7000をシティサイクルに付けれました。チェーンリングの軸ぶれを解消しつつ上位品を付けれて良かったです。
参考
ナローワイドチェーンリングの存在を知った記事です。【WOLFTOOTH】ナローワイドチェーンリングで105クランクをシングル化⁈
160mmのクランクに興味を持つきっかけになった記事です。
ご納車時にクランク長の適正化をご提案致しました。
シティサイクルにはマウンテンバイク用のBBが良さそうだと思った記事です。
ママチャリにホローテックBBをポン付け(ハンガ70mm)
一部手順を参考にしたサイクルベースあさひの記事です。
ホローテック2の着脱方法 - サイクルベースあさひ
シマノの説明書です。
MTB ディーラーマニュアル
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