2021年7月4日日曜日
製品紹介: SIT2001B MEMS 16MHz ブレイクアウトボード
MEMSとは微細加工を施した集積回路のことであり、SIT2001Bはその加工技術を利用して発振回路を構成したものです。
水晶発信子などと似た用途に利用できます。
SIT2001Bは3.3V駆動なため、5V環境で利用する場合は3.3Vのレギュレータなどが必要になります。
また、コンデンサを内蔵していないので出力信号線に15pf前後のコンデンサの配置が望ましいです。(データシートのテスト回路には15pfのコンデンサが配置されています。)
MEMS + SOT変換基板 + レギュレータ + コンデンサを組み合わせて16MHzを取り出す回路です。
ブレッドボードの領域を8列ほど専有します。
使う度にレギュレータとコンデンサを配置するのが手間に感じたので、それらを一緒に実装した基板を作りました。
設計情報(KiCad): asukiaaa/SIT2001B-breakout
回路図(PDF): SIT2001B-breakout.pdf
電源(3.3〜14V)とGNDを繋げば16MHzを取り出せる本製品。
利用するのは3列のみなので、先ほどの回路の半分以下の列数で利用可能です。
スイッチサイエンスで購入できます。
SIT2001B MEMS 16MHz ブレイクアウトボード
良かったらご利用ください。
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2 件のコメント :
MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)に関して、若干誤解があるかもしれません。
半導体ウェハの上に2次元の微細な回路パターンを作成するのが集積回路(IC,LSI)とすると、その技術を発展させて微細な3次元構造を作成するのがMEMSというイメージです。SIT2001Bは、MEMSの技術を使用した発振回路(MEMS発振器)ではないかと。
以下、余談です。
MEMSの応用には、主にセンサやアクチュエータがあり、集積回路と一緒に作ってしまうことで高機能にすることができるので、センサだったらMEMSマイクや加速度センサ、アクチュエータだったらプロジェクタで使用されているDMDなどが有名です。MEMS発振器は、電気回路では不可能な高いQ値をMEMSの共振回路で実現していて、水晶の高いQ値は物性で決まっているのに対して、MEMS発振器は微細加工技術を向上させることで性能を向上させることができ、さらに集積されている回路で温度変化等による変動を補正することができ、水晶デバイスを超えたとか言う人もいますね。
MEMSに関する指摘と説明ありがとうございます。
WikipediaのMEMSも参考にしたところ、MEMSというのは微細加工した集積回路のことを指し、用途の1つとして発振回路があると認識しました。
(「MEMS = 発振回路」ではなく「MEMS ∋ 発振回路」)
記事のMEMSに関する説明を修正しました。
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