背景
自分が利用している自転車のボトムブランケット(前側のギアとクランク(ペダルを付ける棒)が付いている軸)から異音がして、時々ペダルをこげなくなるほど負荷が高くなる不調が発生していました。調べたらシティサイクル(ママチャリとも呼ばれる)にマウンテンバイクやロードバイクの部品を取り付け可能らしいと把握したので、部品と工具を買って交換してみました。
工具や部品の選定と部品の取り外しに難儀したので、備忘録として記事に残します。
この後ネジが潰れていたBB取付部のネジを切り直したので、よければこちらの記事もご覧ください。
シティサイクルのボトムブランケットのネジを切り直す
改造対象
6速変速が付いたイオンバイクの自転車使ったもの
部品- ボトムブランケット(以後BB) BB-UN300 Kタイプ 68mm幅 127.5mm D-EL
先人のページを参考にし、自分の自転車のBB周りの大きさを確認し、チェーンカバーに対応したKタイプの最も長い127.5mmを購入しました。
しかしながら、取り外した棒と同等の長さだったものの交換後にギアが車体から離れてしまったので、自分の場合はもっと短いもの(多分123mm)で良かったです。
モノタロウ EBBUN300KB27X
amazon BB-UN300 K type 127.0mm - クランク固定用ネジ
購入するBBにはクランク固定用のネジが付いていないので別途購入します。
amazon コッタレスボルト
工具
- フックレンチ
BBカバーの取り外しに利用します。
amazon HCW-5 - ワン回し
BBのワンの取り外しに利用します。
参考にしたページにはスパナのようなワン回しが紹介されていましたが、それでは形状が合わなかったのでホーザンのC-207を使いました。
作りがしっかりしていますが固定が甘いと削れます。
楽天 C-207
amazon C-207 - (今回は使わなかった)ワンが円形の場合のワン回し
今回の自転車には不要な工具でしたが、円の両端に切り込みを入れた形のワンを回す際に必要です。
amazon HCW-4 - 大きいモンキーレンチ(32mm対応)
ワン回しC-207の回転に利用します。
32mmに対応したものが必要です。
ワンが硬いと足で踏みつけるので、てこを効かせれる長いのが良いです。
amazon HY-42 - +-ドライバー
クランクのネジカバーやチェーンカバーの取り外しに利用します。 - (無くても良い)ネジザウルス
チェーンカバーを固定するネジの一部が錆びてネジ山が潰れて回せなかったので、ネジザウルスで回しました。
amazonネジザウルス - クランクプーラー
クランク(ペダルを取り付ける棒)の取り外しに利用します。
amazon CWP7 - BBツール 20ノッチ
新しく取り付けるBBの組み付けに利用します。
トルクレンチ対応版
amazon BBT-22
トルクレンチ非対応モンキーレンチで回す版
amazon BBT-32 - レンチ + ソケットビットセット
元から取り付いているクランクのネジの取り外しに利用します。
クランクを外す時やBBを入れる時などはラチェット付きのレンチがあると作業効率が上がります。
amazon TW-6
amazon SBS - (無くても良い)錆取り剤
錆びついている部品に吹き付けながら作業しました。
amazon kure5-56 - (無くても良い)ウォーターポンププライヤー
負荷が少ない六角ボルトの回転に利用しました。
amazon P-244 - (取り外しが軽いなら無くても良い)M10寸切りボルト + ワッシャ50mm + ナット
ワンの片側を回すため、ワン回しを車体に固定するのに利用しました。
amazon 寸切りボルト M10x28mm
amazon M10ワッシャ50mm
amazon M10ナット
工程
クランクのネジカバーをマイナスドライバでこじ開けます。14mmのソケットでクランク固定ネジを回します。
クランク固定ネジを外せたら、クランクプーラーでクランクを外します。
外れました。
ギアが付いている側も同様に外します。
チェーンカバーの錆びているネジは、kure5-56を吹きかけてネジザウルスで回して外しました。
BB留めをフックレンチで外します。
ペダルを漕ぐのと同じ方向の回転で外れます。
この記事最難関の部品、ワンです。
車体左側は2山、右側わ6窪みのワンが付いていました。
ホーザンのワン回し工具C-207には解説動画がありますが、錆びついているワンは動画のように行儀よくは外れないので、ガイドは使わず道具が浮かないように足で押さえつけながらモンキーレンチを回して外しました。
BB留めと同様に、ペダルと同じ方向の回転で外れます。
BBを足で踏みつけれるように、良い具合の段差を見つけてBBの反対側を地面に着けた状態で踏みつけて道具を固定しつつ回しました。
固定が甘いと道具が外れて削れるので注意です。
片側のワンが外れると、BBの軸を外せるのでネジを通せます。
ギアが付いていた側(右)のワンは足での踏みつけでは固定しきれなかったので、M10のネジとワッシャとナットでワン回しを軽く締め付けた状態で、モンキーレンチを踏みつけて回転と回転した分M10ナットを緩めるのを繰り返して外しました。
ワンの軸が曲がり、フレームのネジ山が一部潰れたのが右側が固くなっている原因でした。
大変な苦労の末に外れました。
潰れたネジ山にゴミが溜まっていたので、ネジ山が一部戻るのを願いつつマイナスドライバでゴミを掻き出しました。
ギアがある側にチェーンカバーの留具を置き、購入したBBを差し込んでBB回しで回して固定します。
ネジ山が潰れていたのでBBを削りつつも、何とか固定できました。
クランクを付ける前にチェーンカバーを付けます。
クランクをはめ込み、購入したクランク固定ネジで固定したら完成です。
何とかBBを交換できました。
交換後の考察
BBはベアリング固定具が千切れ、玉が当たる部分が削れていたので、交換して正解だった
ボロボロでした。BBは長ければとりあえず付くけど、長すぎるとチェーンカバーに干渉するし、チェーンが外れやすくなる
BB交換後は前のギアがチェーンカバーからはみ出気味の場所に来ました。それにより発生したチェーンカバーへの干渉は、チェーンカバーを曲げることで解消はしました。
問題なのはチェーン外れで、BB交換前は発生していなかった低速ギアに入れた時にチェーンが外れる現象が発生し始めました。
BBが長すぎて車体からBB側のギアが離れたことで、車体に最も近い低速のギアにチェーンを入れるとねじれて外れると推測します。
最適な設定を目指すならBBを複数種類買う前提で挑むのが良いです。
何とかBBを外して再取り付けできたものの、ネジ山が潰れた場合は作業が困難なので、道具や材料が無駄になる覚悟が要る
今回は不具合による負荷のためかネジ山の一部が削れていたため、外す時も付けるときも通常より多大な労力が必要でした。今回は新しいBBのネジ山を潰しつつ何とか固定できましたが、ネジ山の壊れ方によっては取り付け不能なので、不具合が発生している自転車を改造する際は復旧不能な壊れ方をしていて道具や部品が無駄になる覚悟で行うのが良いと思いました。
おわり
思っていた以上に苦労しましたが、何とかBBを交換できて良かったです。交換後はペダルを踏み込んでもジャリジャリ鳴らなくなって快適です。
この後ネジが潰れていたBB取付部のネジを切り直したので、よければこちらの記事もご覧ください。
シティサイクルのボトムブランケットのネジを切り直す
参考
[ママチャリ]ペダリング違和感はBB交換で解決します
2 件のコメント :
電気回路とか、パソコンとか、全く関係ないDIYでも着々とノウハウを残してますね。
コメントありがとうございます
はい、興味があることに取り組んでます
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