背景
Raspberry Piで遊ぶ会を開催しました。Raspberry Piで活動を始める方に有用だと思う情報を、記事としてまとめます。
全体像
- 使うもの
- Raspberry Piとは
- 初期設定
- LEDを点滅させてみよう
- sshでログインしてみよう
- まとめ
使うもの
- Raspberry Pi
秋月電子、スイッチサイエンス、Amazonなどで買えます - RaspbianをインストールしたmicroSDカード
- 5V電源
- HDMI接続できるモニタ
- キーボード・マウス
- ブレッドボード
- オスメス・オスオス ジャンパワイヤ
- LED
- 抵抗
Raspberry Piとは
Raspberry Piとは、2012年3月から発売されている小型のパソコンです。同様の製品と比べて価格が低く、Maker(物作り)ブームと重なったことから、電子工作の材料として広く普及しました。
Raspberry PiにはGPIO(General Purpose Input Output)ピンが出ていて、そのピンから信号を発信したり、受信したりすることで、LEDなどの出力装置、温度センサなどの入力装置などと連動する作品を作れます。
インターネットと接続すれば、ネットの情報と連動する作品を作れます。
web上に多くの事例が公開されているので、何かやりたいことがあったら「Raspberry Pi」 + 「知りたいこと」で検索してみると参考になると思います。
この会では、そんなRaspberry Piを使って遊びます。
初期設定
キーボードの設定
Rspbianのキーボードの初期設定は英語になっています。Raspberry Piをモニタと接続して日本語のキーボードで操作したい場合は、キーボード設定を日本語にしないと、期待通りに文字を入力できないことがあります。
設定からキーボードを選択し、日本語にしてください。
ターミナルから操作したい場合はraspi-configで設定変更できます。
インターネットに接続
有線LANを利用する場合は、LANケーブルをRaspberry Piに接続してください。
ターミナルからWiFiの設定を変更したい場合は、
vimのインストール
プログラムを作るときに利用するエディタ(編集プログラム)です。標準でインストールされているviは使いにくいと個人的に思うため、この手順でvimをインストールして、使い勝手を良くすることをお勧めしますs。
「Ctrl + Alt + t」を入力するか、メニューから選択して、ターミナルを立ち上げます。
インターネットに接続した状態で下記のコマンドを入力すると、vimがインストールされます。
sudo apt install vim
LEDを点滅させてみよう
Raspberry PiのGPIOピンから信号を出して、LEDを点滅(通称 Lチカ)させてみましょう。回路の作成
ブレッドボードなどを使って、このような回路を作ってみましょう。GPIO4 <-> LED <-> 抵抗 <-> GND
抵抗は回路に含まれていればいいので、LEDは順序が逆になっても構いません。
LEDは極性があるので、足が長い方(アノード、陽極、プラス側)をGPIO側に、足が短い方(カソード、陰極、マイナス側)をGND側に向けてください、
プログラムの作成
Pythonというプログラミング言語で、LEDを点灯させるプログラムを作ってみましょう。ターミナルというパソコンとやりとりをする画面から、viというエディタを使ってプログラムを作ります。
「Ctrl + Alt + t」を入力するか、メニューから選択して、ターミナルを立ち上げます。
よく使うと思うターミナルとviの操作方法を紹介した後、プログラムの作り方と実行方法を共有します。
よく使うと思うターミナルの操作
今居るディレクトリ(フォルダ)にあるファイルを一覧するls
ディレクトリを移動する
cd [ディレクトリ名]
ディレクトリを作る
mkdir [ディレクトリ名]
ファイルを消す
rm [ファイル名]
ディレクトリとファイルを消す
rm -r [ディレクトリ名]
viでファイルを新規作成、もしくは編集する
vi [ファイル名]
よく使うと思うviの操作
編集モードに入るi
編集モードを出る
Ctrl + c
保存して終了する
:wq
保存セずに終了する
:q!
プログラムの作成と実行
下記のコマンドを入力してviを立ち上げます。vi led.py
このようなプログラムを書いてみてください。
led.py
import RPi.GPIO as GPIO import time GPIO.setmode(GPIO.BCM) GPIO.setup(4, GPIO.OUT) while True: GPIO.output(4, True) time.sleep(1) GPIO.output(4, False) time.sleep(1)
下記のコマンドで、プログラムを実行できます。
python led.py
成功すると、LEDが1秒ごとに点滅します。
参考
GPIOでLEDの点滅(Python)
sshでログインしてみよう
sshという仕組みでネットワークを通してRaspberry Piへログインすることで、モニタとキーボードを接続してターミナルで行う操作とほぼ同じことを、別のPCからできます。ssh接続にするために、Raspberry Piの設定変更を行います。
これらの項目はは全て設定画面かraspi-configで編集できます。
sudo raspi-config
- ホスト名を変更
同じホスト名のRaspberry Piが同じネットワークに存在すると、ホスト名を使ったログインがうまくできない場合があるので、被らない名前に変更します。 - パスワードを変更
インストール時のパスワード(raspberry)は広く知られていてセキュリティ的に良くないため、別の適当なパスワードに変更してください。 - sshを有効化
Raspbianはデフォルトではsshがoffになっているため、有効にしてください。
Windowsの場合
Windowsの場合は標準ではsshでログインできるプログラムがインストールされていないので、sshログインできるプログラムをインストールしてください。Chrome上で使えるSecureShell、FireFox上で使えるFireSSJ、Windowsにインストールして使うTeraTermなどがあります。
Windowsからteratermを使ってログインする場合、ホスト名が使えないようなので、下記のコマンドでIPを確認してください。
(ローカルなIPは「192.168.*.*」という規則で割り当てられることが多いです。)
ifconfig
MacとLinuxの場合
sshでログインできるプログラムで、pi@「設定したホスト名」.localにログインします。ssh pi@「設定したホスト名」.local
sshログインできたら下記のコマンドを入力して、先ほど作ったledを点滅させるプログラムを実行してみましょう。
python led.py
まとめ
Raspberry PiにsshログインしてLEDを点滅させました。Raspberry Piで遊び始めるための足ががりになれば嬉しいです。
更新履歴
2018.03.27ブレッドボードの写真の配線が間違っていたので、修正しました。
2018.04.29
Windows向けのsshログインの手順に、ipアドレスを確認するためのifconfigコマンドを追加しました。
2018.05.12
記事のタイトルを「共有情報」から「〜する方法」に変更しました。
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