ubuntuにaptコマンド（ppa）で入れたKiCadのバージョンを上げるコマンド例

背景

基板作成用のCADソフトであるKiCadのv8の安定版が2024年の2月に公開され、記事を書いている時点では8.0.3が公開されています。
x.x.3系以上なら初期の不具合は大体修正されたと思うのでPCに入れているKiCadを更新しました。
更新する度に更新のために必要なコマンドを調べ直しているので、備忘録として記事にします。

使ったもの

ubuntu22.04をインストールしたPC
KiCadのv7をインストールしているので、それをアンインストールしてv8をインストールします。

ppaで入れたKiCad7をアンインストール

関連パッケージをpurgeしてv7のppaを削除します。

sudo apt purge kicad
sudo apt autremove
sudo apt-add-repository --remove ppa:kicad/kicad-7.0-releases

参考
From kicad 6 to kicad 7 - KiCad Info

ppaでKiCad8をインストール

KiCadのLinux向けダウンロード情報ページのubuntuの項目を参考にしつつppaでKiCad8をインストールします。

sudo add-apt-repository ppa:kicad/kicad-8.0-releases
sudo apt update
sudo apt install kicad

余談: ppaとはpersonal package archive（私的パッケージ保管所）の略

ubuntuのaptコマンドは何も設定していなければubuntu公式のpackage archiveからプログラムをダウンロードします。
KiCadも登録されていますが、ubuntuのバージョンが出た時のメジャーバージョンから更新されないのでubuntu22.04の場合は6.0.2です。

このようにubuntuに公式に登録されているパッケージは最新のものでは無い場合があります。

ubuntuが承認したものではないpackage archiveを管理する仕組みがppaでして、この仕組みを使うとKiCadの最新版をaptコマンドでインストールできます。
ppaでインストールしたパッケージがppa上で更新されるとaptコマンドのupdateとupgradeで更新可能なので、最新版への追従が楽で良いです。

参考:
Ubuntu LinuxのPPAって？（Launchpad）
Personal Package Archives for Ubuntu

おわり

ppaのurl削除コマンドが「apt-add-repository --remove」で「addでremoveするのか」と毎度困惑して覚えられずにいましたが、この記事に残したので次回からは素早く更新できるはずです。

参考

From kicad 6 to kicad 7 - KiCad Info
Install on Linux | KiCad EDA
Ubuntu LinuxのPPAって？（Launchpad）
Personal Package Archives for Ubuntu