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2024年5月20日月曜日

シティサイクルのディレーラを105化


背景

BBを交換しつつ7速化した自転車のチェーンの音が気になり変速機やクランクを交換すれば改善すると思ったので上位等級のもの(ディレーラを105、プーリーをduraace)にしてみました。
結果としては、期待していたほど無音にはならなかったものの静かにはなりました。
取り扱った部品と工具、それらを使った工程を記事に残します

施工対象

イオンバイクのシティサイクル
前回の記事で7速化した自転車です。
6速のままでも今回の105のディレーラ適用は可能です。

使ったもの

部品

工具
  • 六角レンチセット
    ディレーラ関係のネジを回します
  • プラスマイナスねじ回し
    ディレーラハンガーをフレームに取り付けます。
  • ペンチ
    シフトワイヤのキャップ取り付けに利用します。
    この記事ではワイヤの長さがギリギリだったので付けませんでした。
  • トルクレンチセット
    ホイールの取り外しに利用します。
  • 10mmスパナ
    ホイール取り外し時のローラーブレーキのワイヤ固定部取り外しに利用します
  • 軍手
    油や泥で手が汚れるので、付けておくと作業終了後の片付けが楽です。
  • ピンセット
    プーリーの間へのワッシャ挿入に利用しました。
    細かい作業なのであると便利です。
    amazon 精密ピンセット9本セット
  • (インナーワーやのキャップが外れない場合)ワイヤカッタ
  • (ディレーラハンガーの角度調整をする場合)ウォーターポンププライヤ

工具の購入リンクは過去の記事を参考にしてください。
シティサイクルのホイールを交換しつつ7速化

工程: ディレーラ交換

ディレーラをTourny TZから105に交換します。
Tournyのディレーラの隙間は約10mmだったのに対しRD-R7000の隙間は約8mmだったので、スペーサを2枚追加します。

変速機取り外し前に、取り付ける105のディレーラのガイドプーリー(ディレーラに近い方)の両側にスペーサとしてM5のワッシャを入れます。
(テンションプーリーはチェーンに組み付ける際に外すので後回しでも良いです。)
105のプーリーはテンションプーリーとガイドプーリが異なり、duraaceの場合はその上で回転の向きがあるので、種類と向きに注意して取り付けます。


プーリーの両側にスペーサを入れると105に元から付いているボルトでは長さが不足するので、別途購入した長いもの(今回は15.5mm)を使います。


元から付いているディレーラを外すためにホイールを外します。


テンションプーリー(ディレーラから遠い方のプーリー)を外してチェーンからディレーラを外します。



シフトインターワイヤのキャップを外すか切り落としてTournyのディレーラから外し、105のディレーラに通します。
長さがギリギリでした。


ディレーラーハンガーを介してフレームにディレーラを取り付けます。
買ってきたディレーラーハンガーのネジではホイール側にネジが飛び出すのでM5のワッシャを5枚挟みました。
また、ディレーラーハンガー付属のナットは厚みがあったので、より飛び出しが少なくて薄いTournyに付属していたワッシャを利用しました。
これが無ければナット削りの工程が必要だったかもしれません。



付きました。
(下記の画像は飛び出しに気づく前だったので、ディレーラーハンガーのネジにワッシャは付いていません。)


105のディレーラのガイドプーリー(ディレーラから遠い方)のボルトを外し、チェーンを取り込みつつスペーサーをプーリーの両側に1枚ずつ配置した状態でボルトで固定します。
チェーンを取り込みながらスペーサとプーリーを同時にネジ止めするのがとても難儀だったので、工程の写真を取り忘れました。
ワッシャの挿入にはピンセットも使いました。


ホイールを取り付けて走行可能な状態にします。
スペーサーを挟んで飛び出したディレーラハンガーのネジが泥除けを支える棒に干渉するので、棒の内側にM10のスペーサを挟んで干渉を避けました。
ワッシャ増しましです。


ディレーラーの変速具合を調整したら105化はひとまず完了です。


工程: ディレーラハンガー角度調整

105に交換したところ高い音の動作音は全体的に減ったのですが、トップやボトムなど端のギアに変速が入りづらい上に動作音が中央より大きい状態でした。
取り付けたディレーラを後ろから見ると、ディレーラがホイールから離れる向きに傾いていました。


取り外したTournyを見るとディレーラハンガーがホイール側に曲がっていました。
コケた時に曲がったのか、フレームに合わせて曲げて組み上げられたのか定かではないですが、ディレーラハンガーが若干内側に曲がった状態が変速機が期待する角度になるようでした。


ということで、ウォーターポンププライヤで曲げました。
チェーンやスプロケットのギアを圧迫しないように注意が必要です。
最初は自転車本体のフレームを曲げて改善を試みましたが、ホイールを締め付けてないときと締め付けているときで角度が変わったり戻ったりしたので、ハンガー曲げで対応しました。


ハンガーを曲げてディレーラーをスプロケットと平行にしたことで、端のギアにも変速が入りやすくなりました。


プライヤで挟み込むとディレーラのネジ部が傷つくので、気になる方はディレーラを外した上でハンガーのみの曲げを試みるのが良いです。


音の体感: 高い音は減ったものの、無音にはならず

Toruny TZ: 高い音の動作音が気になります。
105 + スペーサ: Tournyのときの高い音の動作音は軽減されたものの、チェーンの音は消えませんでした。7速ボスフリーの精度の問題で、ある程度の音は発生するものかもしれません。
105 + スペーサ + duraaceプーリー: 音は同上。負荷は若干減ったと思いますが、音の変化は感じられませんでした。
105 + スペーサ + duraaceプーリー + ディレーラーハンガー角度調節: 端のギアへの変速が容易になり、端のギア利用時の動作音が軽減された気がしますが、ある程度の音は鳴ります。

結論: 高い動作音は減ったものの、無音にはなりませんでした。

Tourny TZにはディレーラハンガーとプーリーを外せない種類がある

自転車に元から付いていたTourny TZ RD-TZ50は、ディレーラハンガー一体かつガイドプーリー取り外し不能な仕様でした。

ディレーラハンガーとディレーラがリペット留めです。


ガイドプーリーがリペットで留められているので外せません。


プーリーをduraaceのものにしたら改善すると思って買ったものの、取り付けられず困りました。
ネットを見るとハンガーが取り外せたりプーリーを取り外せそうなTournyも見かけるので、改造の際は保有しているTournyがどのような改造が可能なものか確認するのをお勧めします。

altusのディレーラも一手

この記事ではRD-R7000にスペーサを付けて7速に適用しましたが、元々7速対応のaltusのディレーラを使うのも一手です。

シマノ(SHIMANO) リアディレイラー(MTB) RD-M310-L ブラック 7/8スピード対応 直付タイプ ERDM310DL ALTUS(アルタス)

自分の場合は下記の経緯で105にしました。
  • Tournyにduraaceのプーリーを付けるつもりでプーリーを買ったもののプーリーを取り外せないTournyのディレーラだった
  • altusのディレーラのプーリーは105やduraaceよりも歯数が多いためduraaceのプーリーを付けるとaltusの性能が低下しそうだった
  • altusの新品と105の中古が同じような価格だった

おわり

紆余曲折ありながらも、105のディレーラにduraaceプーリーをスペーサと共に組み込み、ディレーラハンガーの角度を調整しつつシティサイクルに組み込めました。
元から付いていたTournyに比べれば高い音は減ったものの、ボスフリー規格の問題なのか以前乗っていたロードレーサー(105 9速)ほどは静かになりませんでした。

ともあれ、シティサイクルの変速時の音と速度の改善ができて良かったです。

参考

#009 世界最速のママチャリ計画 『リアディレイラー交換編(105 9速仕様)』
DNP SHIMANO互換ボスフリー(7速 11-28T)で7速化にチャレンジしてみたら、結構めんどくさかったけど、効果は抜群快適走行になりました。(7速化編)
フラットレイダック7速に10速の105リアディレーラー

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